2024年01月29日

嘘をついて生きる人間たち ~NHK大河ドラマ『光る君へ 第4回「五節の舞姫」』感想~

今回のストーリーの目玉は、まひろ(紫式部)が五節の舞で、自分の気にしている三郎(藤原道長)が母の仇である道兼の弟であることを知るということなんだろうけれども。
光る君へ 五節の舞.png

それよりも、まひろと三郎が嘘をつきつつ、互いに接近していったというくだりが妙に気になった。
『嘘も方便』
という言葉があるが、まひろは下級貴族であることと、母を見殺しにした父の恨みから嘘をつき、三郎は老獪な政治的駆け引きを多用する上級摂関家の窮屈さから嘘をついていたように思える。
お互いに嘘をつき合ったことが、かえって互いを接近させることになったと。
まひろの父である為時も、表向きは儒学を極めた学者肌で王道を求めていたものの、裏ではまひろを間者代わりに使うなどの策略を多用していた。


老獪な政治的駆け引きが多用された当時の貴族社会においては、王道だけではやっていけないのも事実で、策略などの寝技・覇道も多く行われていた。
その中でまひろは倫子に対する思いと、父親に対する複雑な感情を吐露するのであるが……。
彼女自身、三郎にはもちろん、自分自身にも嘘をついているのかもしれない。
僕自身は自分自身への偽りを嫌っていて、できる限り後悔のない人生を送りたいと思っているが、まひろの父に対する複雑な感情は、僕自身の両親への思いにも重なる。


そんなおり、円融天皇が体調不良で位を花山天皇に譲り、花山天皇は右大臣も摂関家の左大臣も信用せず、為時をはじめとした側近たちを重用するようになる。
とはいえ女好きであるということが、足元をすくわれることになると思うのだが……。
摂関家は次なる策略を使い、権力をわがものにしようとしているようだが、果たしてと思う。


竹取物語(=かぐや姫)の物語において、上級貴族に無理難題を押し付けたかぐや姫が
『人々の怒りを代用している』
とまひろは解釈していたが、果たして、と思う。
最終的には育ての親である翁と媼も捨てて、天人になっちゃうわけだし。
天人からすると、俗物である人間は取るに足らないと思ったということだろうか。
                   
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2024年01月21日

紫式部が出世するうえでの足掛かり ~NHK大河ドラマ『光る君へ 第3回「謎の男」』感想~

今回のサブタイトル
『謎の男』
は印象薄かったのだけれども
今回はまひろ(のちの紫式部)が藤原家にとってはライバルである源雅信の家に行き、天皇の后の候補・倫子と親交を深めるのがメインと言えそうだね。
漢文を読める力によって、まひろの出世の糸口ができると。
やはり偉人は周りと違うところが大きいといえるが、他の女たちの嫉妬を買わなかったのだろうかともふと思う。

光る君へ まひろと倫子の出会い.png

父親に利用されているのは悔しいとまひろも思っていたのであろう。
それでも通い続けるあたりは、家の安泰のためか、それとも倫子が気に入ったためか。


そして、自らが摂政になるために様々な駆け引きをする道長の父・兼家。
権力を手に入れるために手段を択ばないあたりが怖い。
三男坊の道長は、ああはなりたくないとおもって暢気な性格になったのだろうが。

それでも権力を手に入れ、摂関家の最盛期を築くあたりは運がよかったというのかねえ。
                   
posted by SPIRIT at 21:06| Comment(0) | 大河ドラマ『光る君へ』感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年01月19日

平安のみやびの中の、ドロドロとした政治的駆け引き ~NHK大河ドラマ『光る君へ 第2回「めぐりあい」』感想~

母を失ってから成人したまひろ(紫式部)
三郎(藤原道長)のことはわきに置きつつ、父に隠れて歌の代筆の仕事を務めていた。
トラウマを忘れるために得意なことで紛らわすというのがいかにも人間らしい。

当時は歌や蹴鞠ができるかどうかという、『みやびか否か』でモテるかどうかが決まったわけだからね。
政略の道具にされていた女にしては珍しく、和歌や文章に通じたというのが、紫式部が中宮の付き人として出世した理由の一つなのであろう。

光る君へ 代筆業を営む紫式部.png

その一方で、ドロドロとした政治的駆け引きも続いていた。
藤原の娘・詮子は子はできたものの、円融天皇から冷遇され、ついに藤原兼家は次男・道兼を汚れ役に使い、天皇の膳にひそかに毒を盛るという策略に出る。
その中で、まひろの父・藤原為時が出世する糸口ができ始めるわけね。

学問に通じていた為時ゆえに、まひろが藤原摂関家に注目される土台ができるわけだ。


なかなか会えない三郎とまひろ。
一目会って、何か運命じみたものを感じたということなのだろうか。
一種のラブストーリーっぽいけど、そこから2人で二人三脚で出世するという形かね。
                   
posted by SPIRIT at 10:58| Comment(0) | 大河ドラマ『光る君へ』感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする